上毛新聞に記事を執筆中

温かい歓迎に夢と希望




「バリから日本の学校へ」

日本で報道されるイジメ、不登校、自殺、スクールカーストなどのニュースは海外にも聞こえてきます。わたしが暮らしていたバリ島も例外ではありません。日本語学科に通う現地の大学生から、論文のテーマにしたいと「スクールカースト」について質問されたこともあるくらいです。イジメを題材にしたドラマが多かった時期もありました。このような報道や番組は、海外で生まれ育った子供達にも少なからず影響を及ぼしているように思います。実際、私の子供たち4人も「日本の学校には行きたくない」と言っていたくらいです。

そんな子供たちですが、昨年、下の子2人が、生まれて初めて日本の学校に通わせて頂くことになりました。2人ともバリ島生まれのバリ島育ちです。これまで日本に来たこともありません。バリ島ではインターナショナルスクールに通っていました。放課後に週2回~3回ほどバリ日本語補習授業校に通ってはいましたが、インドネシア人ハーフの児童生徒が多く、日本のような先輩後輩という上下関係がありません。年齢に関係なくお互いが呼び捨てにしあう横のつながりが強い学校です。このような環境で育った2人が、日本の学校になじめるのか、少し不安がありました。

  下の息子は群馬県で1番のマンモス校である笠懸小に入学。登校初日に学年集会があり、その場で先生方やお友達に大歓迎されたそうです。面白い校長先生と情熱のある先生方、そして活気ある友達の皆さんに恵まれ、毎日張り切って学校に通わせて頂きました。

また、笠懸中に通うことになった上の娘も、登校初日から友達ができ、バリ島の学校にはなかった部活にも参加することができました。とてもよい経験になったと思います。5か月間ほど通い、バリ島に戻って行きましたが、中3だった娘は、皆が卒業してバラバラになる前にもう一度会いたいという理由で、今年の1月、現地校の休みを利用して1人で日本に戻ってきました。たった1週間でしたが笠懸中に通わせて頂くことが出来ました。残念ながら卒業式には出席できませんでしたが、式で流れた動画には娘の名前も入っていたそうです。

このような素晴らしい学校は日本全国探しても笠懸小と笠懸中しかない!ということはないでしょう。きっと、日本には、このように素晴らしい学校が他にも沢山あるはずです。海外で日本の暗い報道を見ると、日本の将来が不安になることもありましたが、こうして実際に間近で見ると、報道されていることが全てではないとあらためて思いますし、まだまだ日本の学校も捨てたものじゃない。夢や希望がもてる国だと思いました。がんばろうニッポン。

(視点~オピニオン21~:2018年4月7日に掲載)

誇りと自信を次世代に



(視点~オピニオン21~:2018年2月18日に掲載)


私は、2016年5月群馬県みどり市で起業するまでの20数年間を海外で暮らしてきました。世界各国から人が集まるニューヨークに居たこともありますし、また2000年からの16年間は、世界的にも有名な観光地バリ島に居ましたので、色んな国の人と交流する機会を持ちましたが、その多くが、「日本人は礼儀正しく誠実で勤勉」というようなイメージを持ってくれているように感じ、とても誇らしく思ったことを覚えています。

これは、戦後大きな経済成長を遂げた世代が海外に出て作り上げた日本人像だと思います。それは日本の文化ともいえる武士道の精神と経済発展を遂げた誇りと自信により形成された日本人独特の人間性が作り上げたものだと思うのです。海外生活が長かったこともあり客観的に日本を見ることができたからこそ至った考えです。 同時に、あらためて自分は日本人だと強く意識するようにもなり、日本人として恥ずかしくない振る舞いを心がけるようにもなりました。そしてまた、諸先輩方が作り上げた日本人像の根底にある「日本人としての誇りと自信」は次世代へ引き継がれるべき財産だと思うようにもなりました。 近い将来、多くの日本人が海外に活躍の場を求めるようになるかもしれません。また逆に、海外から多くの人たちが日本に集まってくることも考えられます。日本人として他国の人と交流を図る上で、「日本人は礼儀正しく誠実で勤勉」という日本人像が助けになると思います。

ところで話は変わりますが、今年は日本とインドネシアの国交樹立60周年です。その国交樹立60周年を祝う祭典が、日本国総領事館主催にて、先日バリ島でも開催されたのですが、私が総監督を務めるバリ日本語補習校ダンス部も、その祭典に出演させて頂きました。部員の多くは日本人とインドネシア人のハーフ、あるいは幼少の頃からバリ島で生まれ育った日本人の子供達で、その存在自体が日イ友好の証。両国を代表するつもりで出演しましたが、一方で、「日本人は礼儀正しく誠実で勤勉」と言われる根底にある、日本人としての誇りと自信を子供達にも持ってもらいたいという願いがあります。そういった思いを込め、今回、日本の伝統とも言える桐生織の生地を衣装に取り入れました。

ありがたいことに群馬県で生活を始めて間もない私をサポートしてくれる人たちが周りにいて成し得たことです。この場を借りて御礼申し上げます。有難う御座います。これからも、諸先輩方が作り上げてきた日本人としての誇りと自信を次世代に伝えられるよう精進していく所存です。




バリ日本語補習校ダンス部
シューティングスターズ選抜 HAMMER

人任せの選択はしない


 
(視点~オピニオン21~:2017年12月12日に掲載)


私がバリ島に移住した数年後、娘の肌トラブルがきっかけとなり天然成分100%の化粧品を扱うインティバリ社を設立して数年がたった頃、日本では「経皮毒」なるモノが話題になっていました。あれから10年近くたった今も「出産の際に羊水からシャンプーの臭いがした」という「経皮毒」に関わる都市伝説的なうわさがネット上で物議を醸しています。

 この「経皮毒」とは、薬学博士の竹内久米司氏と稲津教久氏らの著書「経皮毒―皮膚からあなたの体は冒されている!」に書かれている造語で、「化粧品やシャンプーなどの日用品に含まれる合成化学物質(有害物質)が、皮膚から体内に吸収され、分解されることなく蓄積して健康を損なう」というものです。著書によれば、この経皮毒がアトピーなどのアレルギー性皮膚炎、免疫力低下、がん、脳疾患、子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣嚢腫などの現代病を引き起こし、また胎児にも悪影響を及ぼす可能性があるとのこと。

一方、ネット上では「経皮毒」に反論する声も少なからずあります。実際、「経皮毒」はあくまでも仮説であり化学的に証明されたわけではありません。「自然派」や「オーガニックコスメ」を扱う業者と結託してでっち上げたウソだと中傷する声まであるくらいです。

ただ、環境問題に関心のある人たちや、肌トラブルを抱える人たちにとって、「経皮毒」は特に驚く仮説ではなく、むしろ既成事実として認識していると思うのですが、どうでしょうか?また、合成化学物質の有毒性や危険性が化学的に証明されているか否かということも重要視していないように思います。

私は学生の頃に環境問題を学びました。特に興味深かったのが「水質汚染と合成化学物質の関係」について。近年、魚介類の生態異常が世界中で報告されているのですが、その原因は、「家庭から自然界に排出される洗剤やシャンプーに含まれる合成化学物質(有害物質)が、他の有毒物質と結びついて毒性を増し、自然界に異常をきたしている(複合汚染)」という見方が強く、複雑化した私たちの生活環境において、様々な要因が複合的に作用した結果、化学的に原因を特定することが難しくなってしまったのです。

このような生活環境において、化学的に実証されたことだけが真実とする考えは危険です。私たちにとっては、化学的に証明されてからでは遅いこともあると思うのです。個々においては有毒性が認められない合成化学物質でも、他の物質と結びついて毒性を増すという疑いがある以上、疑わしきモノは出来るだけ避けることが最善の選択に思えます。良いと言われていたことが実は悪かったということが起こり得るのです。何を選ぶか人任せにすることは出来ません。

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